実は自国産ビールがありそうで無かった香港でも、いまクラフトビールは大流行。街で専門店を見かけるし、人気のレストランで飲むこともできる。
こちらが、香港製造のクラフトビール。その名もWHITE PEARL。ホワイトエール風、あっさりすっきり美味しい❤️
Hong Kong Beer のクラフトビールは、Yum Cha 、Social Placeという同系列のニューウェーヴ飲茶の店に常備。このビールのおかげさまで、斬新なのに味も素晴らしいと定評があるお料理がさらに美味しい。まわりのテーブルでも、みんな飲んでいたのだからセンスのよいパッケージとともに味も人気なのだろう。
しかし「香港人は食事の時にビールを飲むの?あまりお酒は飲まないと聞いているが、さて?」
香港人が健康でそんなに太った人がいないし長寿なのは、「食事中にたくさんの中国茶を飲む、そのお茶が体を温め、さらに浄化する効果で悪いものを体外へ流すから」なのだという説。そしてお酒が飲みたい人は、「食後にバーなどに行って飲む」という認識が一般的だろう。
し、しかし !!! それは「場所による」のだと確信した私である。みんながみんな、そんな禁欲的なわけがなかろう。
1月に連れて行ってもらった火鍋屋さんと街市(市場が建物にギューッと入っている場所)の2階に付設されているような格安海鮮料理屋さん(円卓宴会仕様)は、毎夜宴会で大賑わい。ただでさえ大声の香港人が、酔っ払うと怒鳴り合いの喧嘩をしている図にしか見えないのであるが、みな幸せそうに顔を上気させている。そして、よく見ると老いも若きも、ビールやワインをガバガバ飲んでいるではありませんか。なぁーんだ、飲みながら食べているじゃないの、と安心したしだい。
もともとお酒を飲む文化は無かった香港という田舎の漁村。イギリス人がやってきて、自由貿易港になり、輸入されたビールやウィスキーなどを西洋スタイルで飲み始め、もちろん中国本土から移動してきた人たち(の一部)は湯水のごとくお酒を飲むのは有名であるから、それらが融合の果てに独自の飲酒の文化も築かれたのだろう。しかしちまたのコンビニには、各国のビールやワインの小瓶がたくさん並んでいる。ということは、みんな家では飲むのだろうか?それらは西洋人や観光客向けなのかな。
日本では食事をしながら独り飲みができる居酒屋というステキなものもあるし、蕎麦・うどん屋、寿司屋などたいていの食事処でもビールやお酒を飲みながら食べる光景が普通である。駆け付け一杯が「とりあえずビール」という方も多い。しかし香港で普通の定食屋スタイルの場所でビールやワインを飲みながらというのはほとんど見ない。やはりみんな中国茶を飲んでいる。例外は中華料理の宴会場、そして西洋人御用達のカフェやバーで早い時間から半額ビールやシャンパンのハッピーアワーを楽しみ飲んでいる人々である。
年初からやや不調を抱えている私は、香港の中医に出してもらった漢方薬を飲み始めている。その最重要の決まりは「絶対にビールや冷たいものは飲んだり食べたりしないこと」というものだ。一番に覚えた広東語が「ンゴーイ、ヤッチィベーツァゥ(ビール1本ください♪)」という私なので、ちょっと・・・いや、かなり辛い。暑い日やスポーツ後の美味しいビールはたまらないのだから。
でも体を治すために、約束はきちんと守っている。そして2週間でそれが確実に効いてきているのを実感。これはもう涙をのんで引き続き頑張るしかない。宴会でも、この私がほぼ苦手な蒸留酒系お湯割りからのスタート。乾杯などその場の雰囲気でどうしても必要な時は、まず白湯で体内を温めてから少しだけ飲むことに。
薬膳が日常の食事に取り入れられていたり、食べ合わせにうるさい香港人はいくら食事で体を守っても、冷たいものが体内に入り中から冷やしてしまうことですべてが帳消しになると熟知しているのかも知れない。
さてビール禁止前の私がいつも香港で必ず飲んでいたのがこれ。BLUE GIRL。あまりにもどこの店にもあるので、香港のビールかと思っていたらドイツビール。どおりでコクがある。先日は、「BLUE GIRL」を広東語で言えなかったので、おばちゃんに、ロングヘアとこのポーズをジェスチャーして注文した私である。それほど好き。
いろんな店でBLUE GIRL ピッチャーや、爪楊枝入れなどを見かける。欲しい。
いずれにしても、関税、酒税が無い香港。ビールもワインも安い。コンビニで売っている日本のビールは日本よりも安いから、お土産にぴったり?(笑)
次回は、私の定宿近くにあるクラフトビール専門店の様子など、ご紹介予定。